ミネラルウォーターって何?品名や原水の種類など詳しく解説

ミネラルウォーターとは

ミネラルウォーター類は、食品衛生法で「水のみを原料とする清涼飲料水」と定義されています。

品質表示の適正化を図ることを目的として制定された、農林水産省「ミネラルウォーター類(容器入り飲用水)の品質表示ガイドライン」に、ミネラルウォーターとは地下水等のうち、カルシウム、マグネシウム等(硬度)及び pH値を除き、水道法第4条に適合する飲用に適した水(炭酸飲料を除く)を容器に詰めたものとされ、下記に示す4つの品名に分類されています。

品名

ナチュラルウォーター
水質、水量において安定した地下水の供給が可能な単独水源から採水された地下水であって、沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の物理的化学的処理を行わないもの
ナチュラルミネラルウォーター
ナチュラルウォーターのうち、地表から浸透し地下を移動中又は地下に滞留中に、地層中の無機塩類が溶解した地下水(天然の二酸化炭素が溶解し、発泡性を有する地下水も含む)であって、ナチュラルウォーターと同じく、沈殿、ろ過、加熱殺菌以外の物理的化学的処理を行わないもの
ミネラルウォーター
原水はナチュラルミネラルウォーターと同じであるが、品質を安定させる目的等のため、ミネラルの調整、ばっ気、複数の水源から採水したナチュラルミネラルウォーターの混合等が行われているもの
飲用水又は、ボトルドウォーター
処理方法については特に規定はされていないが、水道水や蒸留水、あるいは河川の水等、飲用できる水。但し、水道水を容器につめて販売する場合は、「ボトルドウォーター」に分類され食品衛生法の適用となる

主な原水の種類

浅井戸水
浅井戸からポンプ等により取水した地下水
深井戸水
深井戸からポンプ等により取水した地下水
湧水
不圧(自由面)地下水、被圧地下水の区分によることなく、自噴している地下水
鉱泉水
自噴する地下水のうち水温が 25℃未満の地下水であり、かつ、溶存鉱物質等により特徴付けられる地下水
温泉水
自噴する地下水のうち水温が 25℃以上の地下水、又は、温泉法第2条に規定される溶存鉱物質等により特徴付けられる地下水のうち飲用適のもの
伏流水
上下を不透水層にはさまれた透水層が河川と交わるとき透水層内に生じる流水
鉱水
ポンプ等により取水した地下水のうち溶存鉱物質等により特徴付けられる地下水

農林水産省ミネラルウォーター類(容器入り飲用水)の品質表示ガイドライン(PDF:248KB)
(平成2年3月30日 制定 食品流通局長通達 2食流第1071号 平成7年7月17日 改正 食品流通局長通達 7食流第398号)

ミネラル成分

雨はやがて地面に浸透し、長い年月をかけて幾重にも重なる地層を移動したり滞留する際に、土壌や岩盤がもつ多種多様なミネラルが溶け込みます。

ミネラルウォーターに含まれる主な成分は、カルシウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムです。タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミンと並ぶ五大栄養素の1つでもあります。

採水地の土壌や岩盤の違いが、ミネラルウォーターに含まれるミネラル成分の違いとなってあらわれます。多様なミネラルウォーターのそれぞれの味の違いは、ミネラル成分の違いによるとも考えられます。

軟水と硬水

水に含まれるカルシウムとマグネシウムの量の違いによって「硬度」の高低をあらわし、カルシウムとマグネシウムの含有率が大きいものは「硬水」、逆に小さいものは「軟水」に分類されます。

大自然が生み出したこれらの地下水などがミネラルウォーターの原水であり、これらを汲み上げ容器に詰めたものがミネラルウォーターです。

次はミネラルウォーターのミネラルについてもっと詳しく見てみましょう。